二元論的な見解に対し、日本のトップレベルの研究機関も新たな知見を提示している。理化学研究所をはじめとする最先端の脳研究グループは、最新の高解像度MRIデータを用いた解析を進めている。その知見が示すのは、人間の脳は一式すべてが男性型あるいは女性型に染まっているわけではないという事実だ。
実際には、ある領野は男性的な特徴を示し、別の領野は女性的な特徴を示すといった「モザイク状」の構造をしている人が大多数を占める。つまり、純粋な「男性型脳」や「女性型脳」を持つ個人は極めて稀であり、誰もが自分だけのユニークな認知のグラデーションを抱えて生きているのだ。