狩人を語る上で避けて通れないのが、度々ワイドショーを賑わせた「兄弟不仲の真相」です。単なる宣伝用のギミックではなく、本人たちが後年のテレビ特番や手記で赤裸々に告白している通り、深刻な対立が存在していました。
デビュー当時、兄の久仁彦は20歳、弟の高道は17歳でした。突然の爆発的ヒットにより、プライベートのすべてを奪われ、過密スケジュールに追われる日々の中で二人の精神は摩耗していきます。元来、音楽的志向も性格も対照的だった二人は、些細な音楽的意見の食い違いから次第に感情的な衝突を繰り返すようになりました。
最盛期の冷戦状態は徹底しており、関係者の証言によると以下のような異常事態が日常化していました。
- 楽屋は常に完全別室:同じ現場でも移動車から楽屋まで別々に手配され、本番直前まで顔を合わせない。
- 私語の完全停止:ステージ上以外では何年間も目線すら合わせず、連絡事項はすべてマネージャー経由で伝達。
- マイクを握る瞬間だけプロに徹する:舞台袖で睨み合っていても、イントロが流れた瞬間に笑顔で完璧なハモりを成立させる異様なプロ意識。
こうした極限状態が限界に達したのが、デビュー30周年を迎えた2007年のことです。音楽性の相違に加え、「このままデュオを続けていれば、肉親としての絆まで完全に修復不能になる」という危機感から、同年を区切りに活動休止を発表。事実上の解散へと至りました。