井上は編曲の分野でも活動している。ソロ、室内楽、アンサンブルと、様々な編成のための編曲を手がけている。編曲は創造的な作業だ。既存の曲を、異なる楽器編成や演奏形態に合わせて再構築する。
ヴァイオリンとヴィオラの両方を演奏し、オーケストラから室内楽まで幅広い経験を持つ井上だからこそ、各楽器の特性を理解した編曲ができる。音域、音色、演奏技法。これらの要素を考慮しながら、原曲の魅力を損なわずに新しい形を作り出す。
編曲作業は、音楽理論の深い理解を必要とする。和声進行、対位法、楽器法。大学で学んだ知識が、ここで実践的に活かされる。編曲された作品が演奏され、聴衆に届く瞬間は、演奏とはまた違った喜びをもたらす。