岐阜の冷やしたぬきに関して、インターネット上や県外からの観光客の間で頻繁に見受けられる誤解が「冷やし中華のように夏季限定メニューである」という思い込みです。
前述の通り、岐阜において冷やしたぬきは完全な通年メニューです。暖房の効いた店内で冷たい麺をすする文化が完全に根付いており、12月や1月の寒風吹きすさぶ日であっても注文全体の過半数を占めます。
また、「関東の冷やしたぬきと同じく、薄味のぶっかけつゆにキュウリや錦糸卵が乗っている」という先入観を持って訪れると、そのビジュアルと味の濃厚さに強烈な衝撃を受けることになります。岐阜のそれは、あくまで「濃いたまり醤油のタレを絡めて食べる混ぜ麺」に近い構造を持っており、他地域のたぬきそばとは別系統の料理として理解するのが正確です。