新年の挨拶で持参する手土産は、企業の気配りやセンスが如実に表れる試金石だ。選び方の基本原則は明確である。オフィス内で配りやすい「個包装」、常温で保存が可能、かつ賞味期限に十分なゆとりがあること。切り分けが必要なホールケーキや日持ちのしない生菓子は、受け取る側の負担になるため避けるのが鉄則だ。
マナーコンサルタントの西出ひろ子氏が説くように、マナーの根底にあるのは「相手に対する深い敬意と実質的な配慮」である。単に高級な品を選ぶのではなく、自社の地元にちなんだストーリー性のある銘菓や、相手企業の話題に寄り添った品を選ぶことで、その後の会話が一気に弾むきっかけになる。
近年では、優れたサービスや品質の証である「おもてなし規格認証」を取得した企業の手土産を選ぶビジネスパーソンも増えている。渡すタイミングは、名刺交換を終えて着席する直前、もしくは挨拶の本題に入る直前がスマートだ。紙袋から品物を取り出し、相手に向けて正面を向けて両手で差し出す。持ち運びに使った紙袋は必ず持ち帰るのが基本だが、相手から「袋のままどうぞ」と促された場合は、一言お礼を述べてそのまま手渡しても差し支えない。