肘窩は採血の場であるだけでなく、日々の健康状態を映し出すバロメーターでもある。皮膚が薄く皮脂腺が少ない一方で、汗腺が密集しているため、汗疹(あせも)やアトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルが好発しやすいデリケートなゾーンだ。
さらに深部には、指先の感覚や運動を司る正中神経や上腕動脈が通っている。デスクワークで長時間肘を鋭角に曲げたままキーボードを叩き続けたり、頬杖をついたりすると、肘周囲の組織に過度な圧迫がかかり、手先の痺れを招くこともある。日頃から肘を適度に伸ばし、血流を促すストレッチを取り入れることは、現代人のコンディショニングにおいて決して軽視できない。