「NO PHOTO!」の赤文字が、街の随所に躍る。スマホを手に歩くだけで、物陰から厳しい視線が刺さる。決して脅しではない。ここでは個人のプライバシーと街のルールが何よりも優先されるからだ。
万博以降、大阪を訪れる外国人旅行者は過去最高を更新し続けている。だが、メイン通りに足を踏み入れた観光客の多くは、独特の静寂と独特の呼び込みの声に圧倒される。うっかりレンズを向けた瞬間に私服の巡視員や店舗関係者から即座に制止の声がかかる場面も珍しくない。この厳格な規律こそが、治安と匿名性を保ち続けてきた最大の防御策なのだ。