家づくりで後悔を避けるためには、軽量鉄骨という構造が持つ「立ち位置」を、重量鉄骨や木造とフラットに比較・把握しておくことが不可欠です。
「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」の構造上の分水嶺は、鋼材の肉厚(厚み)にあります。鋼材の厚みが6mm未満のものを軽量鉄骨、6mm以上のものを重量鉄骨と呼びます。軽量鉄骨は工場でブレース(筋交い)を組み込んだ壁パネルを大量生産するため、品質が天候や職人の腕に左右されにくく、工期が比較的短いというメリットを持ちます。一方、重量鉄骨はラーメン構造(剛接合)を用いるため、柱と梁だけで建物を支えられ、完全な無柱空間や4階建て以上の高層階住宅を建てる際に威力を発揮します。ただし、重量鉄骨は建物自体の重量が極めて重くなるため、地盤改良費用や基礎工事費が跳ね上がる点がデメリットです。
また、木造住宅との比較においては「遮音伝播の特性」と「将来のリフォーム難易度」が顕著な違いとなります。木造は吸音性・減衰性に優れるものの、間取りの制約を受けやすい傾向があります。軽量鉄骨は堅牢な骨組みを持つ反面、壁内部にブレースが配置されている耐力壁の位置を将来的に撤去・移動することができません。「子どもが独立した後に2部屋をつなげて1部屋にしたい」といった将来の間取り変更(可変性)を計画している場合、設計段階で将来の構造壁の扱いを綿密に協議しておく必要があります。
集合住宅における「軽量鉄骨アパートの騒音問題」がネット上で広く語られる背景には、単身向け賃貸物件ではコスト削減のために界壁の遮音シートや床の防音マット(遮音床システム)のグレードが落とされているケースが多いという事情があります。戸建て注文住宅のxevoΣでは、遮音配慮仕様の二重床構造や外張り断熱材による遮音効果が加わるため、賃貸アパートと同列に語ることはできません。それでも、ピアノ演奏や大音量のオーディオ鑑賞を目的とする場合は、オプションの防音ルーム「奏でる家」の導入など、追加の防音対策を検討するのが現実的です。