日本の新幹線を物理的に支えているのが、世界屈指の総合力を誇る鉄道車両製造業の重鎮たちだ。山口県下松市に位置する日立製作所 笠戸事業所は、独自のアルミ構体生産技術「A-train」コンセプトを武器に、国内のみならず英国をはじめとする海外高速鉄道市場をも席巻してきた。無人搬送車が整然と走り、レーザー溶接が火花を散らす笠戸のラインは、現代のハイテク工場の象徴といえる。
兵庫県神戸市に拠点を置く川崎車両(旧・川崎重工業車両カンパニー)は、初代0系から最新型に至るまで新幹線開発の歴史を常にリードしてきた。台車の溶接から艤装に至るまで、泥臭いまでの高精度加工にこだわる職人集団だ。愛知県豊川市に広大な敷地を持つ日本車輌製造は、東海道新幹線の歴代主力車両を数多く世に送り出してきた量産技術のエキスパートであり、徹底した品質管理体制で寸分の狂いもない車両を連続してラインアウトさせる。
これら主要メーカーが競い合い、時に技術を融合させることで、世界で最も過密かつ正確な高速鉄道インフラが支えられている。