『セプテンバーさん』は、RADWIMPSが2006年2月15日にリリースしたメジャー1stアルバム(通算3作目)『RADWIMPS 3〜無人島に持っていき忘れた一枚〜』の3曲目に収録された楽曲です。シングル表題曲ではないアルバム曲でありながら、ファンの間では絶大な支持を集め、バンドのキャリアを代表する名曲の一つとして語り継がれています。
当時のインタビューやドキュメントにおいて、野田洋次郎はメジャー進出前後の混沌とした熱量と純度の高い衝動をアルバム全体に注ぎ込んだことを明かしています。バンドの演奏はソリッドでありながら温かみのあるアコースティックギターのストロークを軸に構成されており、ロックバンドとしての荒々しさとフォーキーな親しみやすさが見事な調和を見せています。
この楽曲が発表された2000年代中盤の日本のギターロックシーンは、邦楽ロックの転換期でもありました。日常の微細な感情を独自の日本語表現とリズミカルなフロウで再構築する野田洋次郎のソングライティングは、同世代の若者たちの心を強烈に捉え、現在に至るRADWIMPSのアイデンティティを決定づけました。