隻眼に杖という野性味あふれる風貌の大和敢助、三国志の軍師を彷彿とさせる沈着冷静な諸伏高明、そして二人の間で揺れ動きながらも芯の強さを見せる上原由衣。この3人の関係性は、ミステリーの枠を超えた人間ドラマの極致と言っていい。
幼馴染でありライバルでもある敢助と高明は、捜査手法こそ対照的だが互いの知能を誰よりも認め合っている。「風林火山」や「赤壁」など、古典の兵法をモチーフにした難事件を解決に導く彼らのコンビネーションは圧巻だ。過去の雪崩事故による敢助の負傷、由衣の哀しい婚姻と復職といった影のあるバックストーリーが、キャラクターの人間味と色気を極限まで引き出している。