善意の開発者はなぜ逮捕されたか 岡崎図書館事件の真相と法的教訓

善意の開発者はなぜ逮捕されたか 岡崎図書館事件の真相と法的教訓

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発端は、ひとりの技術者が岡崎市立中央図書館の蔵書検索システム(OPAC)に感じた日常的な使いづらさだった。新着図書の更新状況を効率よく把握するため、彼は1秒に1回程度の穏やかな頻度でWebページを自動取得するクローラーを作成する。後に「Librahack」と呼ばれることになるこのツールは、誰でも利用できる形で公開され、過度な負荷をかけない設計思想で作られていた。

ところが、図書館側のサーバーは頻繁にレスポンスを停止し、閲覧不能な状態に陥った。システムダウンの連絡を受けた愛知県警察は、サーバーログのアクセス記録から男性を特定。2010年5月、偽計業務妨害罪の容疑で男性を逮捕した。1秒に1回という、一般的なブラウザ操作と大差ないアクセス間隔での逮捕劇は、IT業界に凄まじい衝撃を与え、技術者たちの間に強い恐怖と萎縮を招くことになった。

山口 彩花
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山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。