インターネット掲示板やSNSでは、閉店が話題になるたびに「スマホゲームの普及で若者が来なくなったからだ」「不採算で閑古鳥が鳴いていた」といった安易な言説が散見されます。しかし、これらの論調はアミューズメント業界特有の損益分岐点を無視した誤解に過ぎません。
実際の店舗動向を検証すると、休日の駐車場は満車に近く、人気筐体には絶えず順番待ちの列ができていました。つまり「来客数がゼロになったから潰れた」のではなく、「客足が途絶えないのに設備更新・運営コストの上昇を吸収しきれなくなった」というのが現場の真実に近いと言えます。メーカーが提示する最新マシンの本体価格は1台で数百万円から1,000万円超に及ぶケースもあり、それを償却するためには従来のインカムだけでは到底追いつかない現実が生じていたのです。
市場の激変期におけるゲームセンターの収支構造を整理したのが以下のデータ比較です。
このように数値を並べて俯瞰すると、ファンタジアン柳津のような大規模フロアを抱える店舗ほど、現代のインフレ局面において不利な条件を抱え込まざるを得なかった背景が浮き彫りになります。