議席を失った落選議員のその後において、資金面と並ぶ重大な課題が「スタッフと活動拠点」の処遇です。国会議員には国費で雇える公設秘書(政策秘書、第1秘書、第2秘書)が最大3名認められていますが、議員の落選と同時に秘書たちも即日失職となります。
有能な政策秘書や長年仕えた秘書を失うことは、次回選挙に向けた政治活動にとって致命傷となりかねません。そのため、手元資金に余裕がある政治家は、身銭を切って「私設秘書」として再雇用しますが、その給与はすべて自己負担となります。多くの秘書は、他の現職議員の事務所へ移籍するか、政治の世界を離れて一般企業へと転職を余儀なくされます。
さらに重くのしかかるのが事務所維持費です。地元選挙区に構える後援会事務所の家賃、水道光熱費、コピー機などのリース料は、毎月数十万〜100万円以上に達することも珍しくありません。次回選挙での返り咲きを狙う場合、事務所を完全に閉鎖するわけにはいかず、敷地を縮小移転したり、自宅の一部を事務所登記に変更したりして固定費の圧縮に奔走します。