原作漫画家・吾峠呼世晴(集英社刊)が描く『鬼滅の刃』は、残酷な運命に翻弄される人間ドラマを描いた極上のダーク・ファンタジーだ。単なる勧善懲悪にとどまらない物語の深みに寄り添うため、作詞を手掛けたLiSAは原作の原稿を熟読し、言葉一つひとつを吟味していった。
特に象徴的なのが、テレビアニメの放送音源とCDシングル音源で歌詞の一部が異なっている点だ。アニメ放映時には物語の序盤における主人公・炭治郎の「理不尽な絶望」に寄り添い、楽曲全体を通して「泥だらけの道を歩み続ける覚悟」を落とし込んでいる。傷を負いながらも前を向く強さを描いたこの歌詞こそ、作品世界との完璧なシンクロを生み出した原動力と言える。