本作を語る上で欠かせないのが、完璧超人として描かれた主人公・天道総司の存在だ。完璧すぎるがゆえに鼻につくようなキャラクターになりかねない難役を、水嶋ヒロは独自の解釈と天性の佇まいで完璧に演じ切った。料理の腕前はプロ級、妹想いの兄であり、どんな強敵の前でも決して揺らがない確固たる信念。
彼の声のトーンや、ほんのわずかな視線の動き一つにまで計算された演技美学が宿っていた。単なるカッコよさの誇示ではない。天道という男の生き様そのものを役に投影していたからこそ、放送終了から20年が経とうとする2026年の今なお、ファンの記憶に鮮明に残り続けているのだ。