本作が誕生した最大の契機は、当時の国鉄(日本国有鉄道/現・JRグループ)が展開した大規模な観光誘致キャンペーンでした。1970年代の「ディスカバー・ジャパン」や「いい旅チャレンジ20,000km」に続く一大プロジェクトとして企画されたのが、「エキゾチック・ジャパン」キャンペーンです。
当時の日本は高度経済成長を経てバブル経済へと向かう過渡期にあり、国民の生活水準や移動への関心が高まっていました。しかし、国内旅行の需要をさらに喚起するためには、「見慣れた日本列島を、異国のように新鮮で魅力的な場所として再発見してもらう」という斬新な視点が必要とされたのです。
そこで掲げられたキーワードが「エキゾチック・ジャパン」でした。東洋と西洋のカルチャーが交差し、伝統と近未来が同居する日本。そのダイナミズムを、圧倒的なスター性と華やかさを兼ね備えた郷ひろみの歌声に乗せて全国へ届けるというミッションが課されていました。