日本の食品調味料製造業が誇る包装技術は世界トップクラスだ。大手のハウス食品株式会社やエスビー食品株式会社を筆頭に、各社は光や酸素、湿気の透過をブロックする多層構造フィルムを開発し、カレールーの長寿命化を実現してきた。
固形ルーは水分活性が著しく低いため、本来は細菌が増殖しにくい構造を持つ。しかし、日本の夏場に見られる過酷な高温環境に放置されれば、高度なパッケージも限界を迎える。熱でルーの中の脂分が溶けて分離し、内部酸化が促進される事例は後を絶たない。技術の恩恵に甘んじず、保管の基本を守る姿勢が問われている。