1990年代後半、日本中が木村拓哉の一挙手一投足に熱狂していた。ドラマに出演すれば視聴率は30%を超え、彼が身につけたファッションは翌日には街に溢れた。しかし、その華やかなスポットライトの裏で、彼は精神的な疲弊と闘っていたと言われている。長年交際していた女性との破局。私生活まで追いかけ回される日々。張り詰めた糸が切れる寸前だった彼が必要としていたのは、ありのままの自分を受け入れてくれる「静かな場所」だった。
一方の工藤静香は、おニャン子クラブでの爆発的な人気を経て、ソロシンガーとして確固たる地位を築いていた。彼女もまた、若くして芸能界の荒波を乗り越えてきた強さと、独自の感性を持つ自立した女性だった。そんな二人の距離が急速に縮まったのが、1999年の夏である。