過去の大規模災害の教訓から、国や医療機関は排泄物処理における衛生基準の再構築を進めてきた。政府が策定した『災害時トイレ衛生管理指針』では、避難者数に応じた必要備蓄個数の確保とともに、感染症対策が最優先課題として掲げられている。
日本赤十字社が現地救援活動で重視するのも、水が使えない環境での避難所衛生管理だ。ノロウイルスや大腸菌による集団感染を防ぐため、携帯トイレ使用後のアルコール除菌シートによる手指消毒は義務と言っても過言ではない。水がない場所でも衛生状態を維持する仕組みづくりが、個人の備えから公的避難所まで一貫して求められている。