四国旅行を検討する際、ネット上に流布する「四国はコンパクトだから2泊3日で4県制覇できる」という言説には重大な誤解が含まれています。
第一の盲点は、山間部の道路事情です。四国の中央部には四国山地が横たわっており、高知と愛媛の県境に広がる四国カルストドライブや徳島の祖谷地域へ向かう県道・国道には、車1台がようやく通れる「すれ違い困難な離合区間」が多数存在します。大型のワンボックスカーや不慣れなレンタカードライバーが立ち往生するケースが年間を通じて多発しており、ナビが示す最短距離が必ずしも走りやすいルートとは限りません。
第二の盲点は、四国うどん巡りおすすめ店舗の営業時間設定です。讃岐うどんの名店、特に「製麺所系」と呼ばれる店舗(日の出製麺所や山内うどん等)は、営業時間が「11:00〜13:00の2時間のみ」やすぐに麺切れ終了となる場合が一般的です。「1日に5軒回る」と意気込んでも、移動と行列の待ち時間を考慮すると現実的には2〜3軒が限界となります。定休日も日曜日や火曜日など店舗ごとに大きく異なるため、曜日ごとの営業マトリクス作成が失敗を防ぐ唯一の手段です。
第三に、鳴門の渦潮見頃時間に関する認識不足です。渦潮は24時間いつでも巻いているわけではありません。月と太陽の引力によって引き起こされる潮流の干満差に依存するため、1日2回の満潮・干潮の前後約1〜2時間が観潮のピークです。事前に潮見表(潮汐表)を確認せずに現地を訪れ、「ただの穏やかな海を眺めて終わった」という失敗談が後を絶ちません。