SNSや国内レビューサイト、絶叫ファンが集う掲示板コミュニティでの絶叫アトラクション評判を精査すると、客観的なスペックと「搭乗者が感じる恐怖」には明確な乖離が存在することが分かります。多くのランキング調査において、スチールドラゴン2000を抑えて「日本で一番怖いコースター」として名が挙がるのは、富士急ハイランドの「ええじゃないか」です。
なぜ速度や高さで劣るはずの「ええじゃないか」が、これほどまでに恐れられるのか。ネット上のリアルな口コミや現場での証言を検証すると、怖いランキング理由には人間の防衛本能に直結する3つの心理的要因が浮き彫りになります。
第一に「視界情報の完全な遮断と喪失」です。通常のコースターはレールが前方に視認できるため、次に訪れる急降下や旋回を脳が予見して身構えることができます。しかし「ええじゃないか」は座席がレールを挟んで外側に吊り下げられ、足元には一切の踏ん張りが利く床がありません。さらに後向きで発進し、巻き上げ中も地面が遠ざかっていく様子を仰向けで見つめる構造になっています。搭乗者の手記には「どこへ向かって落ちているのか、天地すら判別できないまま放り出される」という絶望的な吐露が散見されます。
第二に「座席自体の独立制御による無重力状態の連続」です。走行中に座席が前方および後方へぐるぐると独自回転するため、レールのひねりと相まって激しいマイナスG(体が座席から浮き上がる力)が断続的に加わります。取材に応じた絶叫マシン愛好家は次のように語っています。
「スチールドラゴンは『高い、速い、気持ちいい』という爽快感が勝る。しかし、ええじゃないかは『無事に生きて帰れるのか』という原始的なパニックを引き起こす。恐怖の次元が物理現象から精神攻撃へとシフトしている」
第三に、待ち列の段階から視覚に入る「異様なマシンの挙動」と搭乗者の生々しい悲鳴です。待機列から見上げるレール上で人間が無防備に振り回される光景そのものが、搭乗前の恐怖感を限界まで増幅させる舞台装置として機能しています。