少年漫画の枠組みを大きく拡張した『銀魂』は、笑いと涙、SF時代劇という異色の要素が見事に融合した稀有な作品である。数々の名エピソードの中でも、『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』は、空知自身が描き下ろしたストーリーであり、彼の創作哲学とキャラクターへの愛が色濃く反映された傑作として今なお語り継がれている。
主人公・坂田銀時が見せる「普段は無気力でダラダラしているが、守るべきもののためには命を張る」という生き様には、作者である空知自身の人生観や照れ隠しの美学が投影されていると言っても過言ではない。表舞台に顔を出さずとも、作品とキャラクターを通じて自らの魂を語り続けていたのだ。