世界に約190以上存在する独立国の中で、公認された「世界で一番小さい国」の筆頭に君臨するのがバチカン市国(Vatican City State)です。その国土面積は約0.44平方キロメートル(約44ヘクタール)しかありません。
この数値を日本の身近な施設と比較すると、その規格外のコンパクトさが鮮明になります。日本の代表的テーマパークである東京ディズニーランドの単体敷地面積が約0.51平方キロメートル(約51ヘクタール)ですから、バチカン市国はディズニーランドの約86%の広さしかありません。東京ディズニーシー(約0.49平方キロメートル)と比較しても小さく、皇居の敷地面積(約1.15平方キロメートル)の半分以下という極小サイズです。
国境の外周は約3.2キロメートルほどで、成人男性が普通に歩けばわずか40分〜50分程度で国家をまるごと1周できてしまいます。敷地内にはカトリックの総本山であるサン・ピエトロ大聖堂、バチカン宮殿、システィーナ礼拝堂を擁するバチカン美術館、そして緑豊かなバチカン庭園が国土の大半を占めており、一般的な住宅街や民間の商業ビル街は一切存在しません。
さらに世界で一番小さい国の人口に目を向けると、国勢調査ベースでの居住者は約800人前後で推移しています。しかもこの人口の大部分は、ローマ教皇をはじめとする高位聖職者、外交官、事務官、そして教皇の身辺警護を担うスイス衛兵隊員とその家族で構成されています。土地の広さも人の数も、まさに常識を覆すスケールで国家が営まれているのです。