第二次性徴に伴う身体の変化と精神の葛藤には、性別による明確な傾向が存在します。それぞれの発達特性を正しく把握しておくことで、余計な摩擦を未然に防ぐことが可能です。
思春期男子の特徴:無口化と攻撃性、肉体の急伸
男子の場合、テストステロン(男性ホルモン)の分泌が急増することで、声変わり、筋肉量の増加、体毛の発生、精通といった身体の変化が起こります。急激な筋力・体格の成長に本人の心理が追いつかず、戸惑いを抱えるケースが珍しくありません。
精神面では、感情を言語化することが苦手になる傾向があり、問い詰められると「別に」「うざい」といった極端に短い返答に終始したり、部屋のドアを乱暴に閉めるといった行動で苛立ちを発散させます。父親への対抗意識や、母親に対する羞恥心が芽生えるのも自然な成長の証です。
思春期女子の特徴:人間関係の葛藤と自己意識の鋭敏化
女子はエストロゲン(女性ホルモン)の働きにより、皮下脂肪がつき丸みを帯びた体つきになり、初経を迎えます。身体の成熟が早いため、体型や容姿に対するコンプレックスを抱きやすく、過度なダイエットや摂食障害のリスクが高まる時期でもあります。
精神面では、同世代の友人関係(ピア・グループ)への帰属意識が極めて強くなります。「グループから外されたくない」という同調圧力やSNS上のやりとりに神経をすり減らし、家庭内で突然涙を流したり、激しい不機嫌さを見せたりする情緒の揺らぎが目立ちます。