宮沢りえの背中にタトゥーが存在するのではないかと初めて世間が騒然となったのは、2000年代初頭のことだ。映画『たそがれ清兵衛』(2002年公開)で数々の主演女優賞を総なめにし、本格派女優としての地位を固めつつあった時期、国内外の映画祭や授賞式のレッドカーペットで背中が大きく開いたドレスを着用した際、左肩甲骨のすぐ上に小さな黒い文様がはっきりと捉えられた。
当時のワイドショーや女性週刊誌はこぞってこの姿を激写。「ボディーペイントやタトゥーシールではないか」という見方も一部に浮上したが、その後の舞台挨拶や別の日程で行われたレセプションパーティーでも全く同一の位置、同一の角度で確認されたことから、恒久的な本物のタトゥー(刺青)であることが決定的となった。
写真に記録されていたサイズは、およそ縦3センチ×横3センチ程度の極めて小ぶりなもの。欧米のセレブリティが好むような派手なトライバルやスカルではなく、繊細な極細のラインで描かれたその絵柄こそが、日本の伝統的な意匠である「折り鶴」だった。