古参ファンから新規ファンまでを巻き込み、激論が交わされ続けてきたのがスーパーサイヤ人4正史扱い理由と、いわゆるカノン(正史)/ノンカノン(外伝・パラレル)の境界線問題です。
集英社や東映アニメーションの公式アナウンスにおいて、長年にわたり『ドラゴンボールGT』は「鳥山明先生の原作コミックから地続きの未来を描いたオリジナルアニメーションシリーズ」として位置づけられてきました。かつて鳥山氏自身もGTを評して「偉大なサイドストーリー」「僕の手を離れた、優秀なアニメスタッフによるもうひとつのドラゴンボール」とコメントを残しています。この発言が一人歩きした結果、ネット上では「GT=非公式・黒歴史」という極端な言説が独り歩きする風潮が生まれました。
しかし、ドラゴンボール公式設定最新の動向を俯瞰すると、その解釈は劇的なアップデートを迎えています。特に2026年秋から展開された完全新作『ドラゴンボールDAIMA(ダイマ)』は、鳥山明氏自身がストーリー、キャラクターデザイン、世界観設定の根幹まで直接執筆した正統プロジェクトです。DAIMAにおいて悟空たちが小さくなる展開や、魔界を舞台とした未知の冒険、そしてそこで示されたサイヤ人の新たな変身形態の解釈は、驚くべきことにGTのオマージュや再定義とも取れる要素が散りばめられていました。
集英社のドラゴンボール室やゲーム・トイ事業の包括的マネジメントにおいても、現在では「単一の絶対的正史のみを正とする」のではなく、「鳥山原作コミックおよび『超』の神次元ルート」と「原作から10年後を描いた『GT』の野生進化ルート」という多元宇宙(マルチバース)的アプローチが完全に定着しています。GTおよび超サイヤ人4は、正史から排除された異端児などではなく、サイヤ人という戦闘民族の可能性を極限まで追求した「もうひとつの正統な終着駅」として公式にリスペクトされ続けているのです。