彼の評価を決定的なものにしたのが、全編日本ロケで撮影され世界を震撼させたクライム・サスペンスの金字塔『TOKYO VICE』だ。アメリカのHBO Maxと日本のWOWOWが共同制作したこの超大作において、山本は強烈なリアリティをもって裏社会の人間模様を演じきった。
国際的な名声を持つ渡辺謙をはじめ、日米の第一線で活躍するトップ俳優たちと同じフレームに収まりながらも、決して霞むことのない異彩を放った意義は大きい。世界的メガホンをとるマイケル・マン監督らの厳しい要求に応え続けた撮影の日々は、彼の俳優としての格を数段引き上げた。過酷な現場で揉まれた経験が、彼の佇まいに大人の男としての深みと洗練をもたらしたことは間違いない。