火野正平さんの結婚歴を紐解くと、最初にして唯一の法的な婚姻は1970年に遡ります。当時劇団に所属していた一般女性と結ばれ、1男1女をもうけました。しかし、俳優としてのブレイクと重なるように生活はすれ違い、わずか2年足らずで別居生活へと突入します。
一般的な夫婦関係であれば離婚裁判や協議離婚へと進むケースですが、火野さんは生涯にわたって本妻との戸籍上の籍を抜くことはありませんでした。その背景には、自らの身勝手で家を出たことに対する深い反省と、「妻子に対して経済的・精神的な責任を一生背負い続ける」という強烈な筋の通し方が存在していました。
別居後も本妻と子供たちへの生活費の仕送りは一度たりとも欠かさず、節目ごとの連絡も途絶えさせませんでした。法的な配偶者としての立場を守り続けた姿勢には、世間の常識を超越した火野さんなりの誠実さとケジメの形が宿っていたと関係者は証言しています。