しかし、医学的な見地から見れば、堀氏の主張にはあまりにも巨大な疑問符がつく。日本睡眠学会をはじめとする世界各国の睡眠研究機関は、慢性的な睡眠不足が人体に及ぼす深刻な健康リスクを繰り返し警告している。
本来、睡眠は単なる休養の時間ではない。心臓疾患や脳卒中のリスク増大、免疫機能の著しい低下、認知機能の鈍化、さらにはうつ病などメンタルヘルスの悪化に至るまで、慢性的な短睡眠がもたらす弊害は膨大な臨床データによって裏付けられている。「自分は眠くならないから大丈夫だ」と感じていても、脳のパフォーマンスは無自覚のうちに確実に低下していくのだ。