少子化とスマートフォンの普及により、全国的に子どもの読書離れが深刻化する中、1階の児童書エリア「おやこたけくらべ」は連日賑わいを見せている。靴を脱いで上がれる大きな木製スロープや、すり鉢状の円形スペースでは、親が子どもに絵本を読み聞かせる声が響く。
「子どもが少し声を上げても、周りの大人が温かい目で見守ってくれる雰囲気がある」と、3歳と5歳の子を持つ地元の母親は笑顔を見せる。ここでは泣き声や笑い声も拒絶されない。幼少期から「本のある空間=楽しく安全な居場所」という記憶を刷り込まれた子どもたちは、成長しても自然と図書館へ足を運ぶようになる。単なる学習支援を超えた、地域インフラとしての教育効果が着実に芽を吹いている。