ここ数年、世界を揺るがしているブラジルやフロリダでの柑橘病害虫と気候変動による劇的な収穫量減少。その影響は、2026年の今なお日本の店頭価格に重くのしかかっている。大手飲料メーカーが相次いで100%オレンジジュースの販売休止や大幅値上げに踏み切る中、消費者の視線は新たな方向へと向かい始めた。
その筆頭が、日本の地場果樹農家と提携した国産クラフト果汁の台頭だ。温州みかんをはじめ、伊予柑、不知火、日向夏といった日本固有の品種を使ったジュースが、その濃密な風味と確かな品質で存在感を増している。「輸入がダメなら国産を」という単純な代替ではない。単一品種・単一農園で作られる「シングルオリジン」の果汁飲料が、贅沢な嗜好品としての地位を確立しつつあるのだ。