ドクロの作画において「不気味になりすぎる」「平面的に見える」と悩む人が最もつまずきやすいのが、歯と各部位の穴の描写です。
歯を描く際、直線の板に四角を並べるように描いてしまうと立体感が完全に失われます。歯は馬蹄形(U字型)のカーブを描く「歯列弓(しれつきゅう)」に沿って並んでいる点を理解しましょう。
正面から見たとき、中央の前歯2本が最も手前にあり、外側へ向かうにつれて奥へと回り込んでいきます。そのため、奥歯になるほど見える面積が狭くなり、パースがつきます。また、上下の噛み合わせは「上の前歯が下の前歯にほんの少し覆いかぶさる」のが自然な骨格構造です。歯茎の骨(歯槽突起)の波打つ凹凸を薄く描き込むと、リアルさが一段と跳ね上がります。
眼窩や鼻腔の描き方にもコツがあります。ただ黒ベタで塗りつぶすのではなく、「骨の厚み(フチの段差)」を線で残し、穴の奥に向かってグラデーション状の暗がりを作ることで、頭蓋骨の内部に深い空間が存在しているような錯覚を生み出すことができます。