加入当初、イングランド特有のフィジカルプレッシャーへの適応が議論されたクリスタルパレスFCの鎌田大地ですが、指揮官の戦術的柔軟性によってその真価が開花しました。フランクフルト時代から鎌田のインテリジェンスを知り尽くすグラスナー監督は、相手の守備ブロックや試合状況に応じて2つのポジションで起用しています。
1つ目は、3-4-2-1の「2シャドー」の左または右です。ライン間(相手のDFとMFの間)に神出鬼没に顔を出し、ワンタッチのフリックやスルーパスでラストサードの崩しを演出。エベレチ・エゼら攻撃的タレントと巧みにポジションを入れ替えながら、相手センターバックを釣り出す役割を完遂します。
2つ目は、ダブルボランチの一角としての起用です。ここでの鎌田は、中盤の底から長短のパスを散らしてゲームを組み立てるレジスタとして機能。守備時にも的確なポジショニングで相手のパスコースを遮断し、セカンドボールの回収に大きく貢献しています。直近のクリスタルパレスFCのスタメン発表では、対戦相手のプレス強度に応じてポジションをスライドさせる「戦術のマルチロール」として不可欠な存在です。