オカルトファンによってまとめられてきたノストラダムス予言的中一覧には、フランス革命、ナポレオンの出現、ロンドン大火、アドルフ・ヒトラーの台頭、ケネディ大統領暗殺など、名だたる歴史的大事件が並んでいます。
例えば、ヒトラーの出現を予言したとされる詩では「ヒスター(Hister)」という語句が登場しますが、これは本来、ドナウ川の下流域を指す古代ラテン語の地理名称に過ぎません。類似した単語を都合よく結びつけ、後から「当たった」と喧伝する手法が繰り返されてきたのが実態です。
なぜ1999年の予言をはじめとする数々の終末予言が外れたのか、そのノストラダムス予言外れた理由は構造的に明らかです。ノストラダムスが遺した詩は、古フランス語、プロヴァンス語、ギリシャ語、ラテン語が入り混じった極めて難解で象徴的なレトリックで書かれています。そのため、どの時代のどの事件にも当てはまるように恣意的に訳出・改変することが可能であり、予言が外れたというよりも「後世の解説者が仕掛けた無理なこじつけが破綻した」と捉えるのが妥当です。