牛肉や豚肉の品質管理において、公正な取引を担保しているのが日本食肉格付協会だ。歩留り等級や肉質等級の判定において、背ロースやヒレの断面形状、歩留まり、サシ(脂肪交雑)の入り具合は極めて重要視される。牛肉におけるロースの最高峰として君臨するのがサーロインであり、そのきめ細やかなサシと芳醇な香りは格付け評価でも常に高得点を叩き出す。
対してヒレは、霜降り(サシ)の多さではなく、純粋な赤身肉としての質の高さで評価される特異な部位だ。枝肉全体から採れる割合はわずか3%程度と極めて稀少であり、格付けの等級に関わらず市場では常に最高値圏で取引される。霜降りの豊かさを重視するロース系と、希少価値の高い上質な赤身の最高峰であるヒレ系という構造を理解することが、肉選びの審美眼を養う第一歩となる。