長年にわたり日本のリゾート観光を牽引してきたダイワロイヤルホテルが看板を下ろした背景には、親会社であった大和ハウス工業の経営戦略転換と、運営会社である大和リゾートの株式譲渡があります。
大和ハウスグループは2026年代初頭から、事業ポートフォリオの見直しを急速に推進していました。高度経済成長期からバブル期にかけて建設された大型リゾートホテルは、建物の老朽化に伴う大規模修繕コストの増大、労働力不足、そして国内団体旅行需要の縮小という三重苦に直面していました。そこで経営資源をコア事業や都市型ホテルへ集中させる方針が固まり、2026年4月に大和リゾートの全株式が投資ファンド等へ譲渡された後、仏アコーグループとの戦略的提携が発表されました。
リブランドの決定的な理由は、グローバルな集客力を持つ外資系プラットフォームの活用です。世界110カ国以上で5,500以上の宿泊施設を展開するアコーの販売網とロイヤルティプログラムを導入することで、急速に拡大するインバウンド(訪日外国人客)を地方へ呼び込み、客室単価(ADR)と稼働率(RevPAR)を劇的に向上させる狙いがありました。単なる看板の掛け替えではなく、昭和・平成型の大型観光ホテルから、体験価値を重視する国際基準の滞在型リゾートへの根本的なビジネスモデル転換でした。