現存しない店舗名がこれほど検索され続ける理由を深掘りすると、都市構造の変化とユーザー心理に起因する3つの明確な要因が浮かび上がってきます。
第1の要因は、過去に神保町・神田周辺に存在したTSUTAYA系列店の記憶です。かつて水道橋や秋葉原、神保町近隣にはTSUTAYAのレンタル・物販店舗が存在していましたが、音楽・映像配信サービスの台頭に伴う事業再編により順次閉店を迎えました。かつての利用経験が「神田のどこかにTSUTAYAや蔦屋書店があったはずだ」という曖昧な記憶として残り続けています。
第2の要因は、「本の街・神保町〜小川町エリア」と「蔦屋書店ブランド」の親和性の高さです。CCCが近年推進している「SHARE LOUNGE(シェアラウンジ)」業態やライフスタイル提案型書店は、オフィスワーカーやクリエイターが集う神田エリアのニーズと完全に合致しています。「小川町あたりに新店舗ができたのではないか」という期待値が、継続的な検索行動を生み出しています。
第3の要因は、埼玉県比企郡小川町や熊本県宇城市小川町など、同名他地域の商業施設情報との混同です。広域検索エンジン上で地名とチェーン名が結びついた結果、千代田区の神田小川町を探すユーザーにもノイズ情報が届いてしまうという検索アルゴリズム上の要因も関係しています。