『東京喰種トーキョーグール:re』のクライマックスを経て、霧島董香の現在は人間と喰種が手を取り合う平和な社会において、最愛の夫である金木研と穏やかな家庭を築いています。激動の時代を乗り越えた彼女は、かつての刺々しさが嘘のように柔らかな笑みをたたえる大人の女性へと変貌を遂げました。
ふたりの関係が決定的な一歩を踏み出したのは、原作『:re』第125話「X」でした。互いの孤独と恐怖をさらけ出し、魂を交わしたふたりは喰種の伝統的な儀式に則って契りを交わし、首筋に生涯消えない噛み傷を刻み合って夫婦となります。過酷な殲滅戦が目前に迫る中での霧島董香と金木研の結婚は、いつ命を落としてもおかしくない極限状態において互いの存在を唯一の錨とする切実な誓いでした。
最終話(第179話)では、激闘から6年の歳月が流れた世界が描かれています。ふたりの間に誕生した長女・金木一花(いちか)は、金木が「元・人間(半喰種)」でありトーカが「喰種」という極めて特殊なルーツを持つ天然の半喰種です。一花は頭頂部が黒く毛先にかけて白い髪を持ち、喰種でありながら人間の通常の食べ物(リンゴやパンなど)を口にできる奇跡的な存在として描かれました。
さらにエピローグのカットでは、トーカのお腹には新たな命が宿っており、第2子の妊娠が明示されています。かつて「世界を恨んでいた」少女が、人間と喰種を繋ぐ架け橋となる新たな生命を育んでいる事実こそ、東京喰種におけるトーカの結末がもたらした最大の希望といえます。