レースが確定した直後、中山競馬場を埋め尽くした約17万7000人の大観衆から湧き起こったのは、地鳴りのような「オグリ!オグリ!」の大合唱でした。これが競馬史に燦然と輝く「オグリコール」の真相です。
当時、競馬場内で特定の競走馬を称えるコールが自然発生することなど前代未聞の出来事でした。馬券の勝ち負けを超え、一度はどん底に落ちたヒーローが最後に誇りを取り戻した姿に、大人たちが涙を流し、拳を突き上げたのです。この瞬間、競馬は単なるギャンブルの枠組みを完全に突破し、日本を代表する最高峰のスポーツエンターテインメントへと昇華しました。