ランウェイとストリートの境界が曖昧になった今、高級メゾンもこのムーブメントを熱狂的に後押しする。アヴァンギャルドな世界観でモード界を揺るがすバレンシアガのコレクションでは、削ぎ落とされたヘアスタイルとオーバーサイズのシルエットを組み合わせたルックが強い存在感を放つ。性別の壁を軽やかに飛び越えるジェンダーレス・ファッションの文脈において、無駄を削ぎ落とした頭部は最も自由なキャンバスだ。
格式高いエレガンスを体現してきたシャネルをはじめとするメゾンも、こうした新しい時代の風を捉え、多様なジェンダー表現をデザインの核に据えている。美容・ファッション業界全体が、長年続いた「長い髪=女性らしさ」という暗黙の了解を解体しつつある。