福岡都市圏の交通インフラは、3つの主要事業者によって支えられている。九州旅客鉄道株式会社が発行する「SUGOCA」、福岡市交通局が運営する地下鉄の「はやかけん」、そして西日本鉄道株式会社が展開する「nimoca」だ。これらはいずれもソニーが開発した非接触IC技術「FeliCa」を採用しており、2013年に始まった交通系ICカード全国相互利用サービスによって、基本的にはどのカードを1枚持っていても全国の主要な改札を通過できる。
しかし、相互利用ができるからといって「どれを持っても同じ」と考えるのは早計だ。各社が囲い込みを図るポイント付与システムや付帯サービスの差は、利用頻度が増えるほど顕著に現れる。SUGOCAはJR九州の在来線ネットワークと駅ビル商業施設「アミュプラザ」に強く、nimocaは福岡都市圏を網羅する西鉄バスの圧倒的な運行頻度と天神地下街などの商業網と密接に結びついている。一方のはやかけんは、博多駅と福岡空港、天神を最短時間で結ぶ地下鉄路線に特化したポイント設計を敷く。