現在でこそ国民的女優としての地位を誇る壇れいですが、その若い頃の経歴は決して順風満帆なエリートコースではありませんでした。
1992年に宝塚歌劇団に78期生として入団した際、入団時の成績は40人中39番(ほぼ最下位クラス)。しかし、持ち前のストイックさと人並み外れた努力、そして圧倒的な舞台映えする華やかさで頭角を現します。1999年に月組トップスター・真琴つばさの相手役としてトップ娘役に大抜擢。その後、専科への異動を経て、2003年には星組トップスター・湖月わたるの相手役として再びトップ娘役に就任するという、宝塚史上でも極めて異例となる「2度のトップ娘役就任」という快挙を成し遂げました。
2005年の宝塚退団後、彼女のキャリアを決定づけたのが以下の2大金字塔です。
- 映画『武士の一分』(2006年公開):
巨匠・山田洋次監督が木村拓哉の妻・三村加世役に壇れいを大抜擢。銀幕デビュー作にして日本アカデミー賞優秀主演女優賞および新人俳優賞、ブルーリボン賞新人賞など映画賞を総なめにし、映画界にその名を刻みつけました。 - サントリー「金麦」CM(2007年〜2019年):
「金麦の妻」として親しみやすさと愛らしさを前面に出したCMは、12年以上にわたる超ロングランシリーズとなりました。「日本の理想の妻」としてのイメージを確立し、彼女のお茶の間での好感度を不動のものにしました。
宝塚時代に培われた厳しい所作と発声、そして映画・CMで磨かれたナチュラルな演技力の融合こそが、現在の壇れいを形作る強固な土台となっています。