ネット上の掲示板やSNSで頻繁に拡散される誤解の一つに、「チューハイには必ず焼酎が使われている」という思い込みがあります。しかし、大手メーカーが製造する缶チューハイの原材料表示を精査すると、多くの商品で「ウォッカ」がベースアルコールとして採用されているという意外な事実が判明します。
なぜ「焼酎ハイボール」を祖先とする缶チューハイにウォッカが多用されるのか。これには工業製品としての合理的な理由が存在します。 甲類焼酎はピュアな蒸留酒ですが、原料由来のわずかな甘みや特有のアルコール香が残ります。一方、白樺の炭で徹底的に濾過されたウォッカは極めて無味無臭に近く、柑橘類の繊細なフレーバーや炭酸のキレ味を邪魔しません。果汁の瑞々しさを最大限に際立たせるため、現代の缶製品の多くはウォッカをはじめとするニュートラルなスピリッツを基酒に設計されています。
本格的な甲類焼酎の香ばしさやパンチを味わいたい場合は、下町風焼酎ハイボールを謳った専用缶を選ぶか、自宅で甲類焼酎(亀甲宮焼酎など)を炭酸水と「焼酎4:炭酸水6」の黄金比率で割り、レモンを搾るクラフトスタイルを実践するのが確実です。