大手SNSや知恵袋、ヘルスケアコミュニティにおける数千件の服用実態ログを分析すると、多くの生活者が「痛みの種類」と「薬の個性」のミスマッチに陥っている実情が浮かび上がります。
「ロキソニンを飲んでも偏頭痛のズキズキが完全に消えない」という声が多く見受けられますが、これは片頭痛が血管の拡張と三叉神経の炎症に起因するためです。一般的な緊張型頭痛(肩こり等による筋肉の緊張)にはNSAIDsが劇的に効く一方、重度の片頭痛に対しては市販の鎮痛薬単体では抑えきれず、医療機関で処方されるトリプタン系薬剤(レルパックスやゾーミッグ等)が必要となるケースが少なくありません。
また、調剤薬局の現場指導において薬剤師から最も多く報告されるのが、「効果を高めたいからと2錠同時に飲んで激しい胃痛を起こした」という過量服用のトラブルです。市販薬の用法・用量は厳格な臨床試験に基づいて設定されており、指定以上の量を一度に飲んでも鎮痛効果には上限(天井効果)があるのに対し、消化管潰瘍などのリスクだけが跳ね上がります。