名セリフ「キマリは通さない」が放たれたのは、物語の終盤、一行がザナルカンドを目指して足を踏み入れる極寒の地「霊峰ガガゼト山」の登山口です。一行の行く手を遮るように立ちはだかったのが、キマリの同族であるロンゾ族の戦士、ビランとエンケの2人でした。
彼らは召喚士ユウナとその一行の通行は許可する姿勢を見せながらも、キマリに対してのみ次のような冷酷な宣告を突きつけます。
「ユウナ様は通す。ガードも通す。だが、キマリは通さない」
このセリフの背景には、ロンゾ族という種族が抱える厳格な価値観と、キマリの暗い過去が深く関わっています。ロンゾ族において、額に生える一本角は強さと誇りの象徴。しかしキマリは若き日、当時の最強戦士であったビランに敗れ、自慢の角をへし折られてしまいました。誇りを失ったキマリは山を捨て、スピラ各地を放浪する身となったのです。
ビランとエンケにとって、角のないキマリは「一族の面汚し」であり「逃亡者」。神聖な霊峰ガガゼト山へ足を踏み入れることなど到底認められないという、種族特有の掟と見下しの感情が凝縮された結果生まれたのが、この強烈な拒絶のセリフでした。