少子化が叫ばれて久しい日本。しかし、外食産業の現場では今、子ども連れを単なる「手のかかる客」ではなく、「最重要のゲスト」として温かく迎え入れる地殻変動が起きている。席数を削ってでも通路幅を広げ、ベビーカーのままテーブル横まで入れる設計を採用する店舗が目に見えて増えた。
背景にあるのは、こども家庭庁が推進する「こどもまんなか社会」の気運だけではない。過酷な育児に追われる親世代にとって、外食は単なる食事の摂取ではなく、精神的なセーフティネットであり、貴重なリフレッシュの場だからだ。子どもの泣き声を「迷惑」と捉えるのではなく、「元気な証拠」として受け止める店側のマインドシフトが、急速に進んでいる。