多くのリスナーが「聴くたびに情景が浮かんで涙が出る」と語る本作ですが、その歌詞の意味を深く掘り下げると、一般的な失恋ソングや片思いソングとは明確に異なる視点に気づかされます。この歌詞が持つ圧倒的な純度の秘密は、楽曲の誕生秘話の真相に深く結びついています。
本作の作曲者である小倉しんこう氏は、当時自らが深く愛し、旅立っていった「愛犬」への断ち切れない愛情と感謝を込めてこのメロディと原詞を紡ぎ出しました。「あなたを包むすべてが やさしさで溢れるように」というフレーズは、現世の境界すら超えて相手の幸福を願い続ける、見返りを求めない究極のアガペー(無償の愛)から発せられた言葉でした。
その後、稀代の音楽プロデューサーである亀田誠治氏が作詞・編曲に加わり、JUJUという稀有な表現者に出会ったことで、対象は「ペット」という枠を越え、恋人、家族、友人など、あらゆる「かけがえのない存在」に向けた普遍的なメッセージへと昇華されました。
音楽特番や雑誌インタビューにおけるJUJU本人のエピソードによると、彼女自身も大の愛犬家として知られており、この楽曲のデモテープを初めて聴いた際、感情が激しく揺さぶられ即座に歌うことを熱望したと明かしています。ステージでこの曲を歌う際、JUJUは常に客席の一人ひとりに視線を投げかけ、「ここにいるすべての人の痛みが癒やされるように」という祈りを込めて声を響かせていると語っています。