報道機関の取材に応じたかつての知人や職場の同僚たちの証言を総合すると、八田容疑者の行動にはある一貫した傾向が見られます。それは「自己愛の肥大化と、他者からの軽視に対する極度の過剰反応」です。
2018年に岩手県の安比高原リゾートで共に働いていた元同僚のYさんは、当時のテレビ特集や週刊誌の取材に対し、次のように述懐しています。
「勤務態度自体は真面目に見える日もありましたが、休憩時間になると異様な執着で筋トレを繰り返していました。しかし、社員から些細なミスを指摘された際、目を血走らせて相手を睨みつけ、突然激昂したことがありました。その後、何の前触れもなく荷物をまとめたかと思うと、寮から姿を消して連絡が取れなくなりました」
また、別府滞在時にも複数のトラブルが報告されています。過去には器物損壊や暴力沙汰による警察の留置場生活(前科・逮捕歴)を経験していたという証言も浮上しており、日常的に「他者から見下された」と被害妄想的に受け取ると、相手が誰であれ徹底的に攻撃を加える衝動性を抑えきれない人格構造が形成されていたことが窺えます。
事件当日の行動もまさにこの性格の延長線上にあります。駐車場で目が合った、あるいは言葉を交わした程度の偶発的な出来事に対し、「侮辱された」と短絡的に激怒し、時速96kmで人を跳ね飛ばすという非現実的なまでの暴力へとエスカレートさせたのです。