ドラマ本編では息詰まるサスペンスが展開されましたが、撮影現場の裏側では非常に温かくプロフェッショナルな空気が流れていました。
育ての母を演じた菅野美穂は、当時リアルでも第一子を出産した直後であり、母性のリアリティを役に注ぎ込んでいました。現場では佐野勇斗に対して本当の息子のように気さくに声をかけ、緊張をほぐす配慮を絶やさなかったと報じられています。和樹が感情を爆発させるクライマックスの歩道橋のシーンでは、菅野美穂の全身全霊の受け止めがあったからこそ、佐野勇斗の魂のこもった涙の演技が引き出されました。
また、実の母親として冷酷かつ優雅に立ち回った松嶋菜々子との共演シーンでは、佐野自身が「立っているだけで漂う圧倒的なオーラに圧倒された」と語っています。松嶋が演じる弓子の歪んだ愛と支配欲に翻弄される和樹の動揺は、演技を超えたリアルな緊張感として画面越しに伝わってきました。
さらに、劇中では敵対関係にも見えた体操コーチ役の岩田剛典(三代目 J SOUL BROTHERS)とは、アーティストと俳優という二刀流を走る先輩・後輩として意気投合。ダンスや表現に対する姿勢について語り合うなど、若き日の佐野勇斗にとって大きな刺激となる出会いとなりました。